スピーカーの常識を変える。マーティー101・ジュピティ301、タイムドメイン理論に基づいた革新サウンド。

BauXar
Review
●プロフィール:
サラーム海上/よろずエキゾ風物ライター、DJ、和光大学オープンカレッジぱいでぃあ講師。
群馬県高崎市出身、東京都世田谷区在住の1967年2月12日生。明治大学政経学部経済学科卒業。
音楽ソフト販売店〜フランス留学〜2年半のバックパック旅行〜インディーズ系レコード会社〜クラブ運営会社勤務を経て、日本で唯一の「よろずエキゾ風物ライター(本文参照)」として活躍中。伝統音楽とエレクトロニック音楽の出会いをキーワードに中近東やインドを定期的に旅し、現地の音楽シーンをフィールドワークし続ける。趣味が高じて色々な仕事に繋がり、ラジオやクラブのDJ、講演会、仏語や英語の翻訳、中東料理のスーパーバイザー等、精力的に活動。
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サラーム海上
これまで「Jupity301」や「Marty101」はクラシックやジャズのリスナーに評判が良かったけれど、
僕はワールドミュージック〜民族音楽好きにこそオススメしたいですね。

――簡単な自己紹介、そして、サラームさんのお好きな音楽を教えてください。

僕は自称「よろずエキゾ風物ライター」です。エキゾとはフランス語の接頭詞で、「外側」を意味しますが、僕は「ここでないどこか」と解釈して、「エキゾ音楽」海外や日本の外側という地勢的な「ここでないどこか」の音楽と、聞き手の精神を「ここでないどこか」に飛ばしてくれる音楽を評論して生業としています。要は音楽ライターで、専門ジャンルはワールドミュージックです。

ライター以外には文化放送デジタル局で毎週「Orient Express」というワールドミュージックのラジオ番組に出演したり、真夜中のクラブでDJをしたり、和光大学オープンカレッジぱいでいあにて通年の「ワールド音楽」講座を持っています。

――「BauXar(Marty Jupity)」商品との出会いのきっかけは?

音楽評論家の先輩である関口義人さんが主催する、ワールドミュージックのトークイベント「音楽夜噺」に出演した際、その会場の音響機材に「Jupity301」を用いていたのが、きっかけです。

その会のテーマはパキスタン音楽だったのですが、古典声楽の声や民族楽器の音色が非常に艶のある鳴りをしていて、しかも会場のどこで鳴っているのかわからないような音場感に一目惚れならぬ、一耳惚れしました。

それに銀色のアルミ製ボディのルックスもイイですからね。その場で自分のiPodを繋がせてもらい、既に会場にはお客さんが来ているにも関わらず、色々試聴させてもらいました。ハハハ。

――「BauXar」スピーカーはどの様に使われていますか?

まず僕の自宅のリスニング環境を言いますね。

僕はクラブでDJをするので、自宅でもP社のCDJプレイヤー二台とN社の2ch DJミキサーを使っています。そこにこれまではB社のアンプとスピーカーセット、そしてP社のサブウーファーを繋いで聞いていました。今は「Jupity301」といつでも聞き比べられるように、簡単に切り替えられるようにセッティングしています。

――「Marty101」、「Jupity301」を使った感想を教えて下さい。

僕は音楽の仕事をしていますが、オーディオ・マニアではないので、詳しいことはわかりませんよ。

ロックやテクノなどのビートの効いた音楽はやはりB社が迫力ある音を鳴らします。それに対して、少人数編成の音楽や民族音楽は「Jupity301」のほうが圧倒的に美しい音が鳴ります。たとえば、微妙に音程がズレた複数のガムラン(インドネシアの銅製打鍵盤楽器)が生み出す音のウネリ、シタールの共鳴弦が放つ強力な倍音、コーランを詠じる声の艶、アフリカの親指ピアノの鍵盤に巻き付けたアルミ缶で作ったサワリ、などなどなど、いわば「プラスα」的な部分がすばらしいです。

これまで「Jupity301」や「Marty101」はクラシックやジャズのリスナーに評判が良かったけれど、僕はワールドミュージック〜民族音楽好きにこそオススメしたいですね。

多くの国の民族音楽は西洋の音楽と異なり、機能和声という概念が存在しない音楽が多いんです。単旋律のユニゾンなんです。インドのシタールとか聞けばわかると思いますが、あれは単旋律ですし、楽器はたった一台です。なのに、そこに西洋クラシックの100人編成のオーケストラに負けない深い芸術があります。それは西洋の12音階では割り切れない微妙な音程や、サワリや共鳴弦を使った豊かな倍音を含む音色を自在に駆使することによって生まれるのです。

「Jupity301」はそうした倍音の表現がとても得意ですね。シタールなんか聞くと「音がクリア」という表現よりも、「音がマルチカラー」という表現がふさわしい程です。これはもうB社には戻れない(笑)。  

他には、アフリカの野外のフィールド録音のCDなどでは、音楽の背景から聞こえる森林や雨の音も存在感があります。他には宗教儀礼の音楽では参列者の息づかいも聞こえます。ボリュームを上げても、なぜかうるさく聞こえないのもいいですね。

――お薦め音楽CDアルバムがあればご紹介下さい。

ちょうど、この夏にキングレコードが1960年代から揃えてきた全150種類民族音楽コレクション「ザ・ワールド・ルーツ・ミュージック・コレクション」が再編され、リリースされたので、最近はこのシリーズばかり聞いています。かなり渋めの音源ばかりですが、いくつか紹介してみましょう。

「バリ/スアール・アグンのジェゴッグ」
倍音絨毯爆撃! 数十人が大小様々な大きさの竹の木琴を叩き合う、バリ島の竹の交響楽ことジェゴグ。一つ一つの楽器の音粒がクッキリで、二組の楽団によるリズム合戦が手に取るよう。

「ベトナム/中部公言バナ族のゴング・ミュージック」
ベトナム中部の少数民族バナ族による水牛供儀のゴング音楽。ゆったりと鳴らされる複数のゴングがあの世とこの世を繋ぐ通路を開く。

「インド/シャヒード・パルヴェースのシタール」
KICW85050 声楽的なスタイルを持つシタールの精鋭。ミーンド(チョーキング)や共鳴弦の効果を活かし、一つ一つの音の旨味を最大限まで引き出す演奏。タイムドメインで聴けば、圧倒的な倍音に時間感覚を失うことウケアイ。

「広西チワン族自治区/白槍ヤオ族の音楽」
倍音無間地獄!中国〜東南アジアに暮らす少数民族ヤオ族に伝わる妙チクリンな儀礼ゴング音楽。村人が二人一組となり、一人がゴングを叩き、もう一人が木桶で音を掻き出す。音のモアレを延々と聴き続ければ憑依必至! 「ユダヤの宗教音楽」 聖書にも登場するサマリア人の詠唱やマドンナも取り上げたイエメン系ユダヤ人の伝統歌等を二枚組に収録。装飾音たっぷりの中東的な単旋律を複数の歌手が朗々とした、色気ある声で展開する様はまるでアラベスク模様。

とまあ、このシリーズはかなり渋いので、万人に勧められるものではありません、ハハハ。

これら以外のオススメ盤なら、今思いつくものとしては、

Mercan Dede "800"
トルコのスーフィー(イスラム神秘主義)音楽をDJ的なエレクトロニック音楽と共存させた音楽家メルジャン・デデの最新作。静謐なアンビエント・シンセ・サウンドの元、トルコの葦笛ネイや琴カーヌーン、ジプシー・クラリネットなどがインプロヴィゼーションを繰り広げる神秘的な作品です。「Jupity301」はアンビエント系のシンセものも得意ですね。

Orchestra Baobab "Made In Dakar"
アフリカはセネガルの70年代に活躍したバンド、オーケストラ・バオバブなんかは大編成バンドですが、伸びやかなギターの音色がとても美しく鳴ります。当時のセネガルのハイソサエティはラテン〜キューバ音楽を聞いて踊っていたらしいんですが、彼らはそうしたラテン〜キューバ音楽のスタイルを元にセネガルの伝統歌などを取り上げたオールドスタイルのアフロ音楽です。

Camaron de la Isla "Come el Agua"
フラメンコも良い鳴りをしますよ。20世紀フラメンコ最大の男性歌手、故カマロンが盟友パコ・デ・ルシアと組んだ81年の作品。ギターの音色、そしてカマロンの絞り出すような歌声が艶やかです。鬼気迫る歌声に聞いていて苦しくなる瞬間もありますけどね。

他にも、パキスタンの宗教歌謡カウワーリー、インドやアゼルバイジャンやイランの古典声楽、中央アジアの弦楽器、1950〜60年代に録音されたアフリカの民族音楽シリーズ「ヒュー・トレイシー・コレクション」など、時間さえあればいくらでも紹介しますが、今回はこの辺でお許し下さい。

――ワールドミュージック系が多い様ですが、「BauXar」商品で再生されて不足感はありませんか?

大編成の打楽器集団とか、さっきも述べましたが、ロック、ヒップホップ、ファンク、テクノなど、低音が強くて激しい音楽は苦手かも。

DJでは、今かけている曲と、次にかける曲のBPM(テンポ)を揃えて、DJミキサーで低音を足したり引いたりしながらミックスしていきます。その際に重要なのがテンポを合わせるためにバスドラムを聞くことです。今、スピーカーから流れている曲のバスドラムを右耳と身体で聞き、左耳はヘッドフォンから聞こえてくる、次に流れる曲のバスドラムを聞いています。そうやって次の曲のテンポを調節してBPMをシンクロさせるのです。そういうDJの一連の作業には身体にビンビンくるような低音が必要なんです。ただ、そんな低音を自宅で出していると、隣の家から壁を「ゴンゴン」と叩くクレームが入りますけどね(笑)。

――音楽(DJ・評論)活動にどのような影響を与えましたか?

これまで何度も聞いていたはずのCDから聞こえなかった音が聞こえてきて、ただ今、自宅のCDを発掘し再発見する楽しい日々が続いています。

うちの妻はイラストレーターで、僕と同様に自宅で仕事をしているのですが、「Marty101」を気に入り、早速ネット通販して、iMacに繋いで仕事部屋のメインスピーカーにしています。

これはイイことなのか、悪いことなのか、判断は付きかねますが、Jupity 301にしてから、MP3音源やAAC音源では音質的に何か物足りなくなりました(笑)。もっとイイ音で聞きたいと思うようになりました。やっぱりCDはCDプレイヤーで聞こう! Lossless方式はまだ試していないのですが、iPodやiTunesからではなく、これからは出来る限りCDプレイヤーから音楽を聞こうと思います。まあ、数年前まではそれしか方法はなかったのに、音楽を聞く状況はたった数年で様変わりしてしまうものなんですね。

――最後にサラームさんの今後の予定・今後の抱負は?

9月中旬に文化放送メディアブリッジから単行本「エキゾ音楽超特急・完全版」が刊行されます。これは僕がこれまでにしてきた、音楽を求めての旅を国別、ジャンル別にまとめています。インドの古典音楽、インド映画音楽、エジプトのコーランやインドネシアのジェゴグ、モロッコの伝統音楽などを、短いコラムとイラスト、そして各項目二つずつのオススメCD紹介という形式の本です。二次情報、三次情報ではなく、全て、僕の実際の旅の経験を元に音楽紹介をしています。ワールドミュージックの入り口として是非、読んでみて下さい。

DJや講演、ラジオの情報は、僕のサイト「サラームの家」www.chez-salam.comを。



どうもありがとうございました。

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